6月24日(土)〜25(日)  大分・蒲江
天気:曇  風:南 海況:なぎ 気温:24度 水温:19〜20度 透明度:5〜8M
6月24日、100mプールで飼育されていたマンボウが遂に海へ帰る日がやってきた。「どんな放流かな?」「スノーケリング?それともスキューバでウォッチング?」謎につつまれたまま、事は進んだ。その日はきた。
海水プールから引き上げられたマンボウは背ビレに小さなクグを付けられ(どこかで捕獲された時のための調査用だろう。)、台車に乗せられ、さらに大型の船のイケスに放り込まれた。その数4匹。放流地点は三つ子島(水深8m)、そしていよいよ放流が始まった。船のイケスから取り出された4匹は、まとめて1つの大きな網に入れられ沈められた。(少々可哀相な気がしたが・・・。)スタッフが1匹づつ網から取り出し、つかまえられた状態でしばらく披露。その間ダイバー達は広角レンズのカメラで目一杯近づいて激写。その後マンボウは海中のどこへともなく姿を消した。結局、「きっとすぐ逃げて写真なんて撮れないだろうな」と思いつつ安易に12枚撮りのフィルムを入れておいたニコノスは、あっけなく終わってしまった。
マンボウにとっては大変迷惑だったろうが、とても楽しかった。
その後、フォトグラファー赤木正和氏のスライド&トークショーが開かれ、懇親会(食べ放題、飲み放題)へと大サービスが繰り広げられた。窒素ガスが溶け、アルコールが溶け、1日の余韻に浸るダイバー達であったが、マンボウの話題はいつの間にか誰も口にしなくなっていた。
6月25日、「昨日のマンボウが見られたりして」なんて冗談を言いながら今日は2ダイブのファンダイブ。水温は19℃〜20℃と案外低かったが、冬から春の海は終わり、魚が活発に動きまわっていた。唯一、近づくとすぐ隠れてしまってばかりいたのは、クマノミ。実は今、スズメダイ類の産卵シーズンなのだ。イソギンチャクのすぐ脇の石の表面にびっしり産み付けられている。何とも言えないゴールドに光輝き、中にはもう間もなくハッチアウト寸前のものまである。他にもあちらこちらにオトヒメエビやヒメセミエビなどの抜け殻が見られた。甲殻類の脱皮の時期でもあるのだ。さらに、なんとツキチョウチョウウオも現れ、エチゼンクラゲに身を委ねるハナビラウオ、カンパチ幼魚も見られた。ずっと観察できているハダカハオコゼの大小もいたし、タテジマキンチャクダイの幼魚、マツカサウオも同じ所にやっぱりいた。透視度は決して良くはなかったが、これからのシーズンが期待できそうだ。
今回来られなかったみなさんも、また来年、マンボウ放流を是非体験してみてください。。それと大阪から単独参加のA.Sさん、またいつかご一緒しましょうね。(ハウジング姿、結構カッコ良かったですよ。) (木)