5月3日(祝)〜5(祝) 鹿児島・佐多岬
天気:快晴  風:南西 海況:べたなぎ 気温:25度 水温:17〜18度 透明度:15〜20M
5/3 年に数回しかない超大潮に果敢にもチャレンジすべく(?)総勢10名(ゲスト9名、イントラ1名)はミニこいのぼりをはためかせた2台の車に分乗し早朝出発した。途中さしたる渋滞にもあわず、昼過ぎに現地到着。潮の具合がいいからとすぐさまセッティングし海にのりだす。雲一つない空、風も波もない穏やかな海。本日のポイントは水面瀬。水中もゆるやかな流れが心地よい。メンバーの100本記念撮影の後、流れに乗って散策する。ザザーッと行き交うキビナゴ、タカサゴ、ミギマキetcの群れ、起伏に富んだ地形、2年ぶりの佐多はやはり期待を裏切らない海だ。と、ある岩の前でカゴカキダイの群れの中にミギマキが交じっている。黄色に黒のシマシマ同士でつるんでるのかいと思っていたらその中に、な、なんとテングダイがいるではないか!伊豆ではポピュラーらしいが九州では超レアもの。とたんに激写が始まった。夢中になって撮影しているうちにイントラとはぐれた6人はその後さらに30匹はいようかというテングダイのたゆとうかたまりに遭遇。とっても得した気持ちでエグジットしたのであった。
5/4 今日も快晴でなぎの海。一本目は枇榔島沖。水面に流れがないので油断して入ったら潜降するほどに流れがきつくなり15mほどの根の上にとりついたときは泡が真横に流れている。ヒョエ〜、トカラよりすごい!と必死にしがみつこうとするが、のっぺらな岩の上にびっしりとはえたソフトコーラルで手がすべる。ウニの空けた穴に指を突っ込みどうにか体を支えてしのぐ。いつこの指がはずれて一人流される羽目になるんだろうかと半分パニクりかけている間、水面ではまた別のハプニングが起きていた。マスクを飛ばした一人と、寒さ対策に重ね着したベストのせいでウエイト不足でバタぐるった一人が一緒に流されかけ、ゲージのホースが破れてリタイヤする人も出て、全員が集合したときにはすでに15分が過ぎていた。だが、流れに乗ってドリフトしながら見る水中の景色はすばらしく、枕サイズのタテキンやサザナミを目撃する。やっぱり大潮だったのねぇと今更のように感じた1本であった。
2本目は灯台西側の穏やかな海。水面も水中も流れなく波もない。平坦な砂地にぽつぽつと点在する根を見ながらのリラックスダイビング。輝く沈み瀬をバックにキビナゴの大群が行きつ戻りつまるで群舞を踊っているよう。昼食を食べ、スノーケリングなぞしてたっぷり休養を取った後の3本目は黄金瀬。光線も傾き透視度も落ちたので、景観は今一つだが、起伏に富んだ瀬の周りをイシダイ、ニザダイ、メジナたちの群れが回遊している。中には、りっぱなクチグロもいたりして、う〜ん、うまそう。ネオンのように輝く立派なおでこのアオブダイも見かける。失望させないポイントだ。その夜、宿での楽しい夕食。テーブルの上に並ぶのは昼間見たミギマキ、キビナゴなどの料理。その真中にドド〜ンとねそべっていたのはさっき見たでっかいクチグロのお刺身ではないか!身がぷりぷりしててとってもおいしかったことはいうまでもない。100本ダイブのお祝いに海士さんが出してくれた一品だった。
5/5 今日も快晴でなぎ。だが意外に寒い。初めてのポイント一本松に入ったら、最初のうち、地形も平凡だし、珍しい魚もいないし、10分後には退屈していた。20分後には、歯がガチガチ言うほどの冷えを感じてもう帰りたいと思い始めた。が、そのころから地形がダイナミックに変化し始め、V字に切れ込む渓谷の両側にさまざまな種類のソフトコーラルが張り付いていてとてもきれい。思わず、オオッと声をあげてしまった。暖かい季節に明るいときにもう一度来たい。そんなポイントであった。
宿のおかみさんに別れを告げた一行は、ねっぴい館でお風呂に入り、途中の公園でお弁当を広げ、枇杷を買って加治木まんぢうを食べ、フルコースの佐多を満喫して帰ったのだった。 (ゆかり)